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放課後等デイサービスってずるい?

放課後等デイサービスの職員(こうりんまる)です。今回、放課後等デイサービスに通うのはずるいと思う方もいると知ったので、

  • 「ずるい」と思われる理由
  • 放デイのニーズと実際の利用者の声
  • 放デイ職員として伝えたいこと

このようなところを記事にしていきます。個人的に思うのは、放課後等デイサービスはないことに越したことはありませんからね。

目次

放課後等デイサービスに通うのが「ずるい」と思われる理由

放課後等デイサービスの職員としては、非常にお勉強になる理由がいくつかあったのでまとめてみました。

  • 税金により格安で預かってもらえる。しかも送迎付き
  • 障害児の親のレスパイトのために自分たちの税金が使われている
  • 支援級でも支援してもらえるのに、放デイを使う必要があるのか

このようなところでした。主張としては、「税金」がそのような形で使われていることに対する意見ですね。

それに対して放課後等デイサービスを利用する方の意見としては、

  • 障害児の世話を回避するために利用していない
  • 僻み、妬みではないか
  • 税金は障害児のいる家庭以外にも使われている
  • 放デイが使えなくてもいいから定型発達の子どもがいい

このようなところでした。これを受けて、放デイ職員として思うのは、施設側や国にも責任があるのではないかなと感じました。

「ずるい」と思わせる施設や国にも責任がある

つまり、放課後等デイサービスに通う意味がない場所と思われる状況を作ってしまっているのが問題ではないかと。

以下は、放課後等デイサービスの質に関するニュースです。内容をざっくりまとめると、

  • お金目当ての施設がある
  • サービスの質が低い施設がある
  • 不正できてしまうような監査の甘さがある

障害を抱える子どもたちの居場所となっている放課後等デイサービス(放デイ)で、179事業所が不正請求で行政処分を受けていたことが、読売新聞の調査で明らかになった。子どもの福祉よりも営利を優先する事業者の存在が見え隠れする。 放デイの利用料は1人1回1万円前後。国などからの公費で9割以上が賄われるため、利用者の自己負担額は1000円程度で済む。10人が20日間通所すると、事業者は月200万円の収入を見込める計算だ。経費を差し引いても100万円前後の利益が出るといい、全国でフランチャイズ展開する事業者も少なくない。 放デイはスタート当初から、テレビを見せるだけの事業所があるなど、サービスの質に差があることが国会で問題視されていた。厚生労働省は2015年、放デイの基本姿勢を示すガイドラインを策定。17年に職員の半数以上を児童指導員や保育士にすることを義務付けたが、それでも不正請求が増える背景にはチェックの甘さがある

(2021年2月1日 読売新聞)

2012年4月に始まった放課後等デイサービスですが、「通う意味あるの?」と聞かれてきちんと答えられる施設がどれだけあるかということです。

ただ、年々規制が厳しくなり、質が保てない放デイは利用者離れが進んでいますね。

「卒業システム」を導入する施設もある

私が働いている施設がそうですが、卒業を促す施設もあります。卒業って何?という話ですが、通う必要がないと判断した場合に卒業を促します。

児童館で過ごせたり、家で一人で過ごせたりするなら、わざわざ放デイに通わなくてもOKなので。

では、そもそも放課後等デイサービスを親のレスパイトとして使えるものなのかという点です。

放課後等デイサービスの役割と実際の利用者の声

放課後等デイサービスの主な役割と実際にどのような家庭が放デイを利用しているのかをまとめました。

親のレスパイトとしての役割もあるのかも見ていきましょう。

放課後等デイサービスは親のレスパイトとして使えるのか

結論から言うと、使えます。まず、放課後等デイサービスの役割は大きく3つあります。

  1. 子どもの最善の利益の保証
  2. 共生社会の実現に向けた後方支援
  3. 保護者支援

今回「ずるい」といわれる親のレスパイトは、保護者支援の中に含まれています。

○保護者支援 放課後等デイサービスは、保護者が障害のある子どもを育てることを社会的 に支援する側面もあるが、より具体的には、 ① 子育ての悩み等に対する相談を行うこと ② 家庭内での養育等についてペアレント・トレーニング等活用しながら子ど もの育ちを支える力をつけられるよう支援すること ③ 保護者の時間を保障するために、ケアを一時的に代行する支援を行うこと

厚生労働省:「放課後等デイサービスガイドライン」

制度としては、正しい放課後等デイサービスの使い方になります。

実際に利用している方の声は?

ある大学の研究発表内容に、保護者支援では以下のような記述がありました。

「家事の時間がとれる」「日常の用事を済ますことができ助かっている」「心身の休息がとれる」など、家族の日常生活のゆとりに関する項目に多くの回答を得た。これらは、サービスが家族支援につながっていることを示している。

植草学園短期大学「放課後等デイサービス利用者のニーズについての検討─ アンケート調査の結果と考察から ─」

障害児を育てる保護者の負担軽減として、放課後等デイサービスはしっかり機能しているということですね。

放課後等デイサービスの職員として伝えたいこと

放デイ職員として伝えたいことは3つ。

  • 障害の云々ではなく子育ては大変
  • 子育て支援の拡充が必要
  • 放デイで働いてみませんか?

というところですね。

まず、障害があるなしに子育てって大変ですよね。経済面、精神面、体力面で3重苦ではないでしょうか。

「ずるい」という主張もわからなくもありません。だから、子育て支援をもっとなんとかしてほしいなと放デイ職員としては思います。

最後にお伝えしたいことは、放デイで働いてみませんか?ということ。あなたがもし保育士であるならなおさら。

まとめ

まとめです。今回は放課後等デイサービスに通うことってずるい?というテーマでしたが、個人的にはそのような感情を抱いている方がいることを知り、かなり勉強になりました。

放デイ職員としては、「ずるい」と思わせるくらいのサービスの提供をもっとしていきたいなと。なぜなら、それだけ利用者のためになるから。

もし、放デイに興味をもったのなら、一緒に働いてみませんか!

以上です。

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